Bellwood meets TOKYO BOOT UP!

WOODSTOCKは43年前。そしてここ日本では、LOFT、さらにBELLWOODが船出したのが40年前です。

いずれも20代の若者の冒険でした。40年前こそ、レコード業界が、芸能界から音楽界への分水嶺とも言えます。

また、ミュージシャンがアーティストとも呼ばれだす時代でもありました。

いま複雑多岐に変化する中、この40年前後を改めて検証し次代を考察する絶好の機会と思います。

まずは、開催前に、BELLWOOD RECORDSについてチェック!

第1回「世代を超えて伝えたいもの」

 この度ご縁があって、TOKYO BOOT UP!のサイトにちょっとしたコラムを短期集中連載させて戴く事となりました。テーマはBellwood Records10/3に同レーベルのカタログが「Bellwood 40th Anniversary Collection」と銘打たれて一気にリリースされるのに合わせて、関連するアーティストの事やトピックなどを綴ってみようかと思っています。

 とは言え、TOKYO BOOT UP!に関係、あるいは興味をお持ちの方々で、遥か40年前に設立されたBellwoodレーベルをリアルタイムに体験された方というのはあまり、というかほとんどいらっしゃらないかと思いますので、まずはどうしてここでこういう事をお伝えしようと思う様になったのかのきっかけからお話してみたいと思います。

 それは旧知のタワーレコードの水谷さんから「面白いイベントがあるよ」と言われて、TOKYO BOOT UP!2012 Pre-Series vol.2 サマースペシャル」におじゃました事から始まっています。

出演したアーティストはいずれも若く、素晴らしく個性的なパフォーマンスを発揮していて、個人的にはリアルタイムで経験した70年代末期から80年代にかけてのインディーズ・シーンを思い起こしていたのですが、この日のトリのゲストはその年代の遥か上を行く遠藤賢司さん!言わずもがな、Bellwood後期の1975年に日本ロック史上燦然と輝く名盤「東京ワッショイ」をリリースされた方ですが、その遠藤賢司さんをブッキングしたのがこの日の出演アーティストであるminimalsの方で、しかも飛び込みの単独交渉で実現させたとお聞きしてさらに驚きました。僕のイメージする遥か以前の年代のシーンや音楽をリスペクトしつつ、バンド活動をやっている人が僕よりもずっと若い世代の人達の中にいるなんて、1020代の人がCDを買わなくなって久しいと言われる、今のシーンを思うとにわかには信じ難い感じでした。

しかし相変わらずの圧巻ぶりを見せつける遠藤賢司さんのパフォーマンスは、明らかに年代の違うオーディエンスや共演バンド達のド肝を確実に抜いていましたし、終演後の乾杯の席上でも遠藤賢司さんと共演者が打ち解ける様子を見て、いい音楽は世代を超えて通じ合って行くものなんだという事を改めて認識させられたのです。

その後、2010年には新宿MARZで、まさにBellwoodを代表するアーティスト、あがた森魚さんがトリを務めたのを知った事もあって、このTOKYO BOOT UP!に集うより多くの皆さんにBellwoodの事を伝えたいという想いが強くなりました。

縁もさる事ながら、Bellwood草創の頃に活躍していたアーティストやその関係者達は、先達やお手本というものがない中、自分達の創意で新しい音楽シーンを切り拓いて行きました。その姿はTOKYO BOOT UP!に集う若いアーティストの皆さんのマインドに通ずるものがあると感じたからです。

かく言う僕もBellwoodをリアル体験した訳ではありません。それでも残された音源やエピソードを追って行く内に、その価値や魅力に感じ入っています。

インディーとメジャーが共同出資し、会社の設立までに到ったBellwoodは今なお聴きつがれる数多の名盤を残しました。レーベルをリスペクトされていた方々はもちろん、Bellwoodをご存じなかった方にも、そんな音楽シーンの一つの到達点のさわりだけでもお伝えする事で、ご興味を持って戴けたら、そして、CDを聴いて戴いたり、今なお現役で活動を続けておられるアーティストの方々のライヴを直に観て戴ければと思っておりますので、ご愛読戴ければ幸いです。

 

Bellwood 40th Anniversary Collection

スタッフ 渡辺晋輔

 

Bellwood 40th Anniversary Collectionのインフォメーションはこちらから

http://www.kingrecords.co.jp/bellwood40th